自分を一番に大切にする

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自分を一番に大切にすることが、周りの人を幸せする第一歩です。

目次

セルフコンパッション

 近年、「セルフコンパッション」という言葉が注目されています。

 セルフコンパッション(self-compassion)とは、他人を思いやるのと同じように、自分自身のことも大切にして心身ともに健康で居続けること。また、それを実現するための行動のことです。

 いつの時代にも働き過ぎと言われる日本人。疲れてしまっている人が沢山いるのでしょうか。近年では、労働環境や働くことへの価値観が少しずつ変わってきており、この言葉が注目される背景になっています。

自分のことを大切にできていますか?

責任感が強い人ほど危険

 責任感が強く、与えられた責務を何が何でも自分の手でやり遂げようとする人。

 傍目で見ていると、仲間に助けてもらえば?って口出ししたくなりますが、”仲間に助けてもらうこと=自分の能力が低い”と思われてしまうのが嫌らしく、もしくは”仲間に迷惑をかけたくない”と考えてしまい、一人で抱え込んで何とかしようとします。周りはそんな風に全然考えていないんですけどね。

 この傾向が強い人は、自分を大切することが上手くありません。

 最悪の場合、過労死や自ら命を絶つ行動に出てしまいます。

“自己犠牲”と”優しさ”は別物

 自分を犠牲にして他者のために何かをやってあげる“自己犠牲”の精神と、他者を気にかけてやる“優しさ”とは大きく異なります。

 優しいことは良いことですが、自己犠牲はほどほどにしなくてはなりません。“犠牲”が伴いますから..

仕事で例えると..

 仕事が終わらない同僚のために、自分の仕事を止めて夜遅くまで手伝う。同僚の仕事が終わったら次は自分の仕事! 睡眠時間を削って自分の仕事をやり遂げる。

 聞こえは良いのかもしれません。周囲から信頼や尊敬を得られるかもしれません。ひょっとしたら優越感に浸ることができるのかもしれませんね。

 しかし、自分の体を犠牲にして他者のために尽くすことで、もし自分が倒れてしまったら..

 “自己犠牲”は時として”自己中心的”な行動になってしまうことがあります。

 たとえ自分がそう思っていなくても..

 この事例における優しさとは、同僚が仕事に行き詰まっているところを発見したら、いち早く声をかけて相談に乗り、必要に応じてチーム全員の力でケアをする働きかけをすることです。

家庭で例えると..

 自分の趣味/やりたい事を諦めて、家族のために自分の時間とお金を使い、心身ともに疲弊してしまう。長い人生の中では、家族を養うために致し方がない時期があるのかもしれません。

 しかし自分が病んでしまったら、悲しむのは家族です。

 必要なことは、家族みんなの意見を聞いて、それぞれがやりたい事の優先順位を共有する。そして家事を分担するなどして、家族全員が自分の時間を作れるように協力できる状況を作り出すことです。

 全員が幸せになることを考えます。

 親の介護も同じことが言えます。介護のために自分の仕事を辞めて、自分の人生を犠牲にするのは得策ではありません。

 もちろん、置かれた状況は人それぞれですので、軽々しく言えることではありませんが、家族や地域、公共機関の協力を得ながら無理のない範囲で介護をすることが、親に対する優しさではないでしょうか。

 我が子が苦しんでいる姿を見せられて喜ぶはずがありませんから。できない部分はできないと正直に伝えて、諦めてもらうのが必要です。残酷ですが、一番正しい判断だと私は考えています。

友人で例えると..

 お金に困っている友人のために、自分の貯金を切り崩して貸してあげる。本当は嫌だけど友人との関係を壊したくないので、自分の気持ちを押し殺して我慢する。

 これは友情とは言えません。友人との関係に不満があれば、自分の気持を正直に打ち明けるべきです。それができるのが真の友人とも言えるのではないでしょうか。

 特にお金の貸し借りは、トラブルが発生した時に取り返しのつかない事態になりかねません。

 それまでの関係を一気に壊しかねないリスクがあることを重々承知した上で、行動に移す必要があります。

自分を大切にする重要性

 困っている人に対しては、自分のできる範囲で協力する。協力できない部分に対しては、一緒に解決策を考えてあげる。

 例えば、他に協力してくれる人がいないか、困りごとを軽減できる策がないかなど。それ以上は踏み込まない方が無難です。

 残酷なようですが、無理をして他者を優先した結果、自分が不幸になってしまっては誰も幸せになれません。

 ”自己犠牲”により、尊敬や信頼、自己肯定感を大いに得ることができるのかもしれませんが、決して長続きはしません。

 「無理なものは無理」と割り切り、自分を一番に大切にすることが多くの幸せを生みます。

1. 心身の健康維持のため

 自分を大切にすることで、心身ともに健康でいることができます。

 自分のために使う時間をしっかりと確保することで、バランスの取れた食事を取り、適度な運動をする時間を確保し、十分な睡眠時間を得ることができます。

 これらを怠ると、免疫力の低下や生活習慣病のリスクが高まります。若い頃は自覚症状がないのかもしれませんが、歳を取れば取るほどはっきりと分かるようになります。

 また、ストレスを溜め込まないことは心の健康を維持するのに重要なこと。

 趣味/やりたい事に時間を費やすことで、心の健康を維持しましょう。

2. 人生を充実させるため

 ”自分を大切にしている”ことを実感することで、自己肯定感が高まります。

 自己肯定感が高まると、困難な状況に陥っても前向きに立ち向かうことができ、それを乗り越え、より充実した人生を過ごすことができるようになります。

 毎日寝る前には、今日一日が充実していたと思いながら眠りにつきたいものです。

3. 他者と良好な関係を築くため

 心に余裕が生まれることで、他人に対して優しく接することができます。

 その結果、良好な人間関係を築きやすくなります。心にゆとりがないと、何事に対しても攻撃的になってしまい、それは自然と顔や態度に表れてしまいます。

 自分が無意識にやっている事って、不思議と他人にはよく分かってしまうものです。

自分を大切にするためには

 では、自分を大切にするためには、どうしたらよいのでしょうか。

1. 今の自分を受け入れる

 まずは、ありのままの自分を受け入れましょう。

 世の中に完全無欠な人間はいませんから。落ち度があって当然です。当然、他人のためにしてあげられることにも限度がありますから、思っていることがしてあげられなくても引きずらないことです。

 自分の良い面も悪い面も素直に受け入れて、自分を愛することです。

2. 自己批判をやめる

 思うようにできなくても、自分を責めるのではなく、自分を励ます暗示をかけることです。

 失敗してもそこから学ぶことは多く、次はどうすればよいかを考える。そしてトライする。前向きな視点を持つことが重要です。

 自己批判をしてしまう理由は、上手くできている他人と比べてしまうから。でも、自分と他人ではそもそも目指しているところが違うはずです。

 なので他人と比較するのは全くの無意味です。人はそれぞれ違うペースで成長します。自分自身の成長に焦点を当てましょう。

3. 自己肯定感を高める

 小さな成功体験を積み重ねましょう。

 どんな小さなことでも目標を達成すると嬉しいですし、その喜びは自己肯定感を高めてくれます。最初から高望みをせずに”小さな目標からコツコツ”とが大事です。

 また、人間は周りからの評価を気にしてしまいますが、他人の評価ではなく、自分自身で自分の良いところを認めてみましょう。

 例えばノートに自分の良い点を思いつく限り書き出す。なぐり書きでOKです。ノートに埋め尽くされた自分の良い点を見返せば、自分がいかに頑張っているかが分かり、自己肯定感が大いに高まります。

4. 自分だけの時間を作る

 誰にも邪魔されずに自分と向き合う時間を作る。また、読書や音楽鑑賞など心を落ち着かせる趣味を持つことも良いことです。

 こんな時間を作れそうですか? もしかしたら仕事や家事で、てんてこ舞いの人もいるのかもしれません。

 そんな方はお風呂やトイレで少しボーっとしてみたり、車を運転している時に駐車場に立ち寄って休憩してみたり、それだけでも心が癒やされます。

 また、自分だけの時間を作るために大事なことは、境界線を引くことです。

 自分の大切な時間を確保するために、嫌なことや無理なことは断る勇気を持ちましょう。

5. ポジティブな人と付き合う

 何事にも明るくポジティブに取り組む人の周りには、多くの人が集まってきます。何故なら近くにいるだけで自分も同じようにポジティブになれるからです。人はこれを自然と察知して、自然と吸い寄せられていきます。不思議ですよね。

 一緒にいて心地よい人、応援してくれる人と多くの時間を過ごしましょう。

 口を開けば文句や悪口が出てくる人、聞いているのが嫌になってきます。ネガティブな影響を与える人とは距離を置くことも大切なことです。残念ですが、自分の成長を阻害する大きな要因となってしまいます。

6. 辛いときは周りに助けを求める

 何をやっても上手くいかない時はあります。辛くて辛くてたまらなくなる時ですね。

 そんな辛い時は一人で抱え込まずに、信頼できる人に相談しましょう。

 「自分は辛いんだ!」と声を発するだけでもOK。外に向かって発散することが心のモヤモヤを解くカギです。他人に相談してみると、自分では思ってもいなかった良い解決策が意外と見つかるものですよ。

 「信頼できる人が近くにいない」「知人に相談して弱みを握られたくない」と思う場合には、公共のカウンセリングなどを利用するのも有効だと思います。

まとめ

 決して”他人をないがしろにして自分さえ良ければ”ではありません。

 必要以上に他人を優先することで、自分を傷付けないこと。まずは自分を第一に考えること。これが結果的に周りみんなを幸せにします。

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この記事を書いた人

生まれも育ちも茨城県のおじさん。
趣味:心に響く言葉集め、筋トレ、バスケ観戦 etc..

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